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焼栗(八幡)



 八幡の講田にある春日明神が昔、鹿島から三笠山に移された時、薦生の中山の社に一ヶ月ほど留まったそうな。村人は、神様に栗や社の井戸の水をくんでお供えしたんじゃと。この井戸水はな、御神水といって、古くから目の病気によく効くと伝えられ、遠くからわざわざ山を越えて来る人もおったそうや。また栗は、風呂谷の六ツ谷のあたりに栗林があって、明治のころまでここの栗の実を神前にお供えしたといわれているんやわ。風呂谷の栗は、皮が黒くなっていてすでに焼いてあるみたいで「焼栗」といわれたんや。
 ある日、神様に栗を供えたところ、お告げがあった。
「うむ、なかなかうまい栗じゃ。残った栗はこの地に植えるがよい」
村人たちはみんなで植えたそうな。そして何年かたった秋から焼栗がたくさんなるようになったということじゃ。
話・畑中岩造さん(明治四十二年生まれ)
川口栄男さん(明治四十四年生まれ)

●中山神社2008/3/17現在。携帯で撮影。


@中山神社/入り口


A中山神社/御祭神。鳥居の左側


B中山神社/由緒。鳥居の右側


C中山神社/清めの水と石灯籠。境内左側


D中山神社/拝殿

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